Winnyによる情報漏洩のメモ

推敲なしでつらつらと。

WinnyなどのP2Pアプリケーションが持つ最大のメリットは「キーワードを指定しておくと、そのキーワードが含まれるファイルを自動でダウンロードすることができる」という点。さらに、ファイルがキャッシュという形でネットワークに接続しているコンピュータに次々とコピーされるという点。いったん情報が漏洩されると取り返しがつかなくなるというのはこの2つの特徴からきている。

たとえばキンタマウィルスの場合、このウィルスによって漏洩したデスクトップのキャプチャ画像には必ず「キンタマ」「デスクトップ」という文字列が含まれるから、この文字列を登録しておけば他人のデスクトップ画像を次々と入手できる。この特徴がなかったら、どんなファイル名か分からないデスクトップ画像を入手することなんてほぼ不可能だ。そして、入手した人のパソコンや、そのファイルを転送したパソコンにはキャッシュが残る。で、表面上はどのキャッシュファイルがどの画像ファイルなのかが分からないことになっている。よって、一度漏洩したデスクトップファイルをWinnyネットワークから完全に削除するには、この画像ファイルを入手・転送したパソコンのハードディスクのキャッシュフォルダを全削除するしかない。現実にはそれはほぼ不可能で、1000のうち999を削除しても残った1がまた無限にコピーされるのでまさに絶望的だ。

で、私はキンタマウィルスで流出した他人のデスクトップ画像ファイルをWinny経由で入手したことはあるが、山田ウィルスで流出した原子力発電所の情報とかテレビ局の個人情報とかは入手したことがないので詳しくは知らないが、多分何かキーワードをファイルに含む設計になっているのだろう。このキーワードを知っていれば、そのキーワードを登録しておくことで次々と情報漏洩したファイルを入手できるはずだ。

WWWサーバにおかれた情報にアクセスするためにはURLを知る必要がある。で、1つのURLでアクセスできるファイルは通常1つだ。URLが変更されれば新しいURLを知る必要があるし、そのURLでアクセスできるファイルがサーバから削除されたらまた他の場所にあるファイルのURLを把握しないといけない。最近のWinny騒動についての個人的な考えを読んでちょっとひっかかったのは、たぶんそこから来ている。

もちろん、Winnyネットワークに限らず出所のはっきりしないファイルの取り扱いには注意する、という更に一般的な教育も必要です。とにかく、教育にコストをかけない限り、たとえWinnyトラフィックを規制しても何の解決にもなりません。

(ヒント:どうせ、将来的にはファイルを全部GDrive & GoogleBaseに公開するようなウィルスが出てきますよ。そうしたらHTTPトラフィックを制限するんですか?)

GoogleはGoogleBaseに登録された不適切な情報について、著作権者からのクレームがあっても削除しないのだろうか。たぶん削除すると思う。もちろんこのようなウィルスが蔓延して次から次へと登録されたら削除が追いつかないだろうが、どちみち削除される運命にある。そうなると、GoogleBaseにおかれた個人情報を、どこか他のサーバに次々ミラーリングして、そのURLを次々告知しないとその情報はネットに広がらない。いや、文脈とずれたツッコミなのであまり意味はないのだけれども、とりあえずそう思った。

ところで、容量の大きい人気ファイルをWWW上に公開するとトラフィックが集中してサーバにも良くないしユーザもストレスがたまる。こういうときこそP2Pの出番である。とくにテレビ番組のようなコンテンツはP2Pで共有するほうが利にかなっている。見た人の分だけキャッシュがたまるので、人気のあるコンテンツほどアクセスがしやすくなるし、「視聴率」をかなり詳しく把握することができる。P2P技術を使って今後かなりおもしろいことができるはずだが、P2P=Winny=悪という風潮が強い今、夢物語で終わってしまうのかなー、という予感がプンプンだ。まったく新しいタイプのアプリケーションが待たれる。誰か作ってちょ。

タグ
© 2001-2008 Chisa YOUZAKA. Some rights reserved.