ひかり・こだま自由席用早得きっぷの存在を直前まで知らなかった私は、大阪への運賃を少しでも浮かそうといろいろ思案していた。最初の案は、名古屋市内発名古屋市内行き(経由 東海道・大阪・大阪環状・天王寺・関西)の切符を買うというものだったのだが、普通に往復切符を買うのと800円くらいしか変わらず、800円を浮かさんがために関西本線で帰るのもナニなのでやめた。
そこで目に留まったのが近鉄だった。近鉄だと名古屋から難波まで学割1840円。JRより500円くらい安い。さらに特急料金を考えると差が歴然としている。1時間くらい余計にかかるが、時間には余裕があるので問題ない。ということで近鉄に決定。費用は、大高⇔名古屋の460円、名古屋⇔難波が3680円+3700円、難波⇔四ツ橋の400円で、計8240円。で、ここで1週間前に件の早得切符を買っていれば、名古屋市内⇔大阪市内9500円+梅田⇔四ツ橋400円で9900円。1700円で往復2時間を買うのは、そう悪い選択じゃないだろう。
帰りは、410円でデラックスシートに座れるとのことなのでそれを買う。学割片道あたり460円安くなっているので、これで学割分がほぼチャラ。いやでも、JRでいえばグリーン車に当たる座席に410円を払うだけで2時間座っていられるというのは大変すばらしい。席がこれでもかというくらい倒れる。しかも後頭部があたる部分がふかふか。いやー近鉄すばらしい。新幹線を使わなくて却って正解だったかもー。これからもミナミに行くときは近鉄を使うことにしよう。次回の大阪は梅田駅北なのでJRで行くけど。
ところで、鶴橋を出て15分も経つともう山の中というのにはびっくりした。途中奈良県と三重県の県境の何もないところを通るとき、単線の上に新幹線電車が走り反対から来る普通電車を信号で待たせる田沢湖線が思い出された。道路は山に沿ってくねくね曲がって通っているのに、鉄道は一直線で、しかも120キロで爆走している。ここだけ鉄道が実権を握っている気がした。こんな田舎に標準軌の複線が堂々と通っているのは、まさに名古屋や伊勢という目的地のおかげ。智頭急行もほくほく線も、みんなそうやって成功したわけで越美南線とか可部線とか残念でしたね、という川島令三先生の言い分もなるほどなーと思えてくる。