就職活動などで名古屋や浜松から東京へ行く機会が増えた。プランを練るたびに資料とにらめっこする時間的損失が大きいので、ここら辺でまとめておきたい。他の手段も編み出し次第追記する。
上京手段にはもっぱら安さを求めるか早さを求めるかの2パターンがある。つまり高速バスか新幹線であって、これ以外の手段、たとえばJR在来線乗り継ぎは青春18きっぷシーズンなどでない限り最適解にならないので除外して考える。表にまとめるとこんな感じ:
手段 | 通常料金 | 最安料金 | 所要時間 | 頻度 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
知多シーガル号(昼) | 4800(刈谷~東京) | 3760(早売7+ネット割) | 5時間15分 | 1日1往復 | 学割設定なし |
東名ハイウェイバス(東海・関東) | 5100 | 3880(学割+ネット割) | 上り6時間、下り5時間40分 | 超特急は1~2時間に1本 | |
東名ハイウェイバス(バステック) | 5100 | 3880(学割+ネット割) | ノンストップ5時間30分 | 1日4往復 | 電源席4席あり |
中央ライナー号 | 5100 | 4000(学割+ネット割) | 6時間 | 1日4往復 | 中央道経由新宿発着 |
知多シーガル号(夜) | 4800(刈谷~東京) | 3760(早売7+ネット割) | 5時間50分 | 1日1往復 | 学割設定なし |
青春ドリームなごや号 | 5000 | 2940(早売3+ネット割) | 6時間40分 | 1日1往復 | 学割設定なし |
ドリームなごや号 | 6420 | 4800(早売3+ネット割) | 6時間40分 | 1日2往復 | 3列シート |
ニュードリームなごや号 | 6420 | 4800(早売3+ネット割) | 7時間10分~7時間30分 | 1日2往復 | 3列シート、中央道経由新宿発着 |
ラメール横浜・品川号 | 6200 | 4860(早売3+ネット割) | 7時間15分 | 1日1往復 | 学割設定なし、横浜経由品川発着 |
ムーンライトながら | 6400(乗車券+閑散期指定席券) | 3130(青春18きっぷ1回分+名古屋~大府乗車券+繁忙期指定席券) | 上り5時間10分、下り6時間57分 | 1日1往復、最繁忙期は2往復 | |
ぷらっとこだまエコノミー | 7900 | 7900 | 2時間50分 | 毎時2本 | 前日までにJR東海ツアーズで購入。乗り遅れると全て無効 |
ぷらっとこだまグリーン | 8900 | 8900 | 2時間50分 | 毎時2本 | 前日までにJR東海ツアーズで購入。乗り遅れると全て無効 |
ひかり早特きっぷ | 9200 | 9200 | 1時間50分~2時間 | 毎時2本 | 1週間前までに購入。席数限定。その他いろんな制限あり |
エクスプレス早特 | 9500 | 9500 | 1時間50分~2時間 | 毎時2本 | 3日前までに予約 |
学割+e特急券 | 8810 | 8810 | 1時間35分~1時間45分 | 毎時4本程度 | 学割証は年間10枚まで |
エクスプレス早特こだまグリーン | 11030 | 11030 | 2時間50分 | 毎時2本 | |
新幹線回数券 | 10070(1枚あたり) | 10070 | 1時間35分~1時間45分 | 毎時4本程度 |
知多シーガル号は名古屋発でなく知多半田発刈谷・知立経由なので、名古屋発着のバスと比較するのは公平ではない (表は刈谷発着の運賃・時間) が、私からするとわざわざ名古屋駅まで行かなくてもいいので好都合なバスだ。ただ、どうせ4列シートのバスに乗るなら名古屋まで行って青春ドリームに早売3で乗るほうが安かったりする。グラフにすると以下のようになる:
昼間のバスに通常料金で乗ることを考えたら、それにもう2800円足すと約半分の所要時間で東京へ行ける。さらに1300円足すともう1時間早く行ける。学割があればぷらこまに900円足せば1時間早くいけるようになる。どこで折り合いをつけるかはケースバイケースだ。
あと、上には触れなかったが名古屋-東京間には路線バスではないツアーバスが数多く運転されていて、3000円前後で東京まで行けたりするのだが、あくまでツアーバスなのでバス乗り場がターミナルじゃなくてどっかの路地だったり夜行に乗ると時刻表の掲出時刻よりやたら早く着いたりするそうな。実際に乗ったことはないからどうなのか知らないけど、安いのでリスク承知で検討してもよいんじゃないかとは思う。
手段 | 通常料金 | 最安料金 | 所要時間 | 頻度 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
東名ハイウェイバス | 3770 | 2860(学割+ネット割) | 4時間30分 | 浜松発朝3、昼1、夜1 | |
ドリーム静岡・浜松号 | 4800 | 4230(早売14+ネット割) | 上り7時間5分、下り6時間25分 | 1日1往復 | |
ムーンライトながら | 4620(乗車券+閑散期指定席券) | 2810(青春18きっぷ1回分+繁忙期指定席券) | 上り3時間46分、下り4時間 | 1日1往復、最繁忙期は2往復 | |
ぷらっとこだまエコノミー | 6300 | 6300 | 2時間~2時間10分 | 毎時2本 | 前日までにJR東海ツアーズで購入。乗り遅れると全て無効 |
ぷらっとこだまグリーン | 8300 | 8300 | 2時間10分 | 毎時2本 | 前日までにJR東海ツアーズで購入。乗り遅れると全て無効 |
学割+e特急券 | 6790 | 6790 | 1時間30分 | ひかりは2時間に1本 | |
エクスプレス早特こだまグリーン | 8560 | 8650 | 2時間~2時間10分 | 毎時2本 | |
ひかり・こだま自由席回数券 | 6920(1枚あたり) | 6920 | 1時間30分 | ひかりは2時間に1本 |
グラフにするとこんな感じ:
午前早くから用があるなら夜行バスで上京するのも手だが、そうでない場合はプラス1500円でぷらこまが使えるし、それが買えなくても学割証があればもう490円足せばひかりにも乗れる正規のきっぷを買える。学割が切れてもさらに130円足せ回数券もあるので、それなら夜行で強行しなくても十分
以下個別に考察。
昼間帯高速バス
とにかく安いが遅くて狭いし定時制に疑問がある手段。帰りなら多少遅れても構わないだろうが、行きに使うのは精神安定上避けたい。基本的に4列シートだが、運用の関係で夜行用3列シートが充当される場合もある。ただし東京発 (10時0分発15時40分着、12時0分発17時40分着、13時0分発18時40分着) も名古屋発 (10時0分発16時2分着、12時0分発18時2分着、13時0分発19時2分着) も昼間発夕方着なので使いづらい。JR東海バスが2005年以降に導入した車両には2階全席にコンセントが着いているらしい (少なくとも744-05992には着いているらしいがどの便にそのバスが充当されるかは不明)。
ジェイアールバステック担当のバスに乗ると、後ろの4席にパソコン用コンセントが着いているのでこれを狙うと便利かも。帰りなら時間を気兼ねせずに使える。東京発17時20分名古屋着22時40分。高速バスネットから予約すると座席は勝手に指定されるので、発車30分前までに窓口に行って電源のある席(9・10番のC・D席)に変更してもらうと良い。ただ、私はこの便に3回乗ったがたいてい空いていた。特に東京発17時20分は毎回ガラガラで乗客5名ということもあった。
学割+ネット割で3880円になるのが魅力。ツアーバスを除けばたぶん一番安い。
夜間帯高速バス
昼間のバスに比べればやや高いが、寝ている間に目的地に行けるのがウリ。でもバスなので走行音とか結構うるさくて熟睡するには技や装備が必要。また、到着がたいてい5時とか6時なので、用事が始まる時間までどう暇をつぶすか悩ましいし、暇のつぶし方によっては総長の新幹線に乗ってもたいして費用が変わらなかったりする。ただ、大雪が降るなどして新幹線のダイヤが乱れそうだと感じたら、前日の夜行バスで悠然と目的地入りするのも手かもしれない。大阪駅には女性専用の化粧直しスペースがあるらしい。男性はどこで身だしなみを整えればよいか。
基本的に3列シートが充当されている。青春ドリーム号は4列シートの車両で運行され、その代わり安くなっている。早めに予約すればたった2940円で東京まで行ける。
スーツを着て夜行バスに乗るのはナニだし、かといってスーツケースを持っていくと大げさなので、どうしても乗るなら帰りか。
ムーンライトながら
18きっぷシーズンなら検討してもいいかもしれないけど、それ以外だったら積極的に選ばなくてもいいかなとは思う。
新幹線
ぷらっとこだまを使うと学割より600円~1000円くらい安く乗れるが、そのかわりこだましか乗れないし、乗り遅れると乗車券から買いなおしだし、目的地が新宿や原宿だったりすると新幹線駅から下車駅までの運賃が別に必要になるので使いどころを見極めたいところ。名古屋からだとプラス1000円でグリーン車に乗れるが、300系のグリーン車はたいしたことなかった。ひかり早特きっぷやエクスプレス早特で700系ひかりの車端席に座れば電源が使えてかなり上手い。名古屋発上りは6:20・6:38・8:13・(10:13)・(12:58)・(14:58)・15:13・(16:13)・18:58・20:13・(20:58)、東京発下りは6:36・(8:06)・10:36・(12:40)・(15:06)・17:06・17:36・(18:36)・21:30・22:00が700系で運転される(カッコつきは2月3日から700系で運転)。
そのほか
学割証は年間10枚なので、10回東京に行くと学割証を使いきってしまう。これをなんとかするために、名古屋市内⇔名古屋市内(経由:東海道・東北・高崎・北陸新幹線・信越・篠ノ井・中央西・東海道)の往復きっぷを買うのはどうだろうか。学割証1枚で東京まで2往復できる。
ただ実際はこのアイデアはあまり上手くない。長野新幹線+ワイドビューしなので東京-名古屋を移動すると5時間はかかるし、長野での接続がよくない時間帯もある。5時間かけて大回りするなら素直に高速バスに乗ったほうがよいだろう。
JR東海が自己負担でリニア新幹線建設へというニュースが先日話題になった。もしこれができて、リニア中央新幹線が東海道新幹線と別線扱いになれば、行きは中央リニア・帰りは東海道新幹線で名古屋市内発名古屋市内行きのきっぷを作ることができるようになるはず。リニア中央新幹線が中央本線の別線ということになれば、件のきっぷは10190円となり、名古屋⇔東京の往復きっぷより1990円も安くなる。どうなることやら。
ついでに
交通費節約の話なのでついでに書いておくと、目的地が海浜幕張の場合にバカ正直に浜松発海浜幕張行きのきっぷを買うと学割3950円になるけど浜松-東京都区内(学割3440円)と葛西臨海公園-海浜幕張(380円)に分けて買えば3820円となり130円安くなる。でも出発が名古屋市内だと、名古屋市内-海浜幕張が学割5040円なのに対し名古屋市内-東京都区内が学割4870円なので分けて買うと210円損をする。目的地や出発地が特定市内からちょっと外れたところにある場合、乗車券の分割を考えてみるとジュース代くらいは浮くかもしれない。手で計算するとアホらしいので、ぜひMARS for MS-DOSのお世話になろう。
Yosshiiさんからのレスに紹介されている乗車券分割プログラムはすごい。浜松→海浜幕張の最適解は浜松→東田子の浦、東田子の浦→国府津、国府津→平塚、平塚→横浜、横浜→品川、品川→舞浜、舞浜→海浜幕張であり、この7枚に分けることにより運賃を440円浮かせることが可能らしい。学割が使えるときはそれでも通しで買ったほうが安いけど、それにしてもJRの運賃体系はハックのしがいがありすぎる。
関連リソース
- ムーンライトゆかりん -> 名古屋から東京へ行く交通手段比較。値段一覧等 (東京-名古屋間のより詳しい交通手段のまとめ)
- 首都圏から関西へ (こちらは東京-大阪間のケース)